ラ・ドーフィーヌのアンフォラ

ラ・ドーフィーヌのアンフォラ

シャトー・ド・ラ・ドーフィーヌでは数年前からアンフォラを育成・熟成容器として実験的に使用しています。 ワインへの影響が少ないニュートラルな素材で、テロワールの魅力とぶどう品種本来の美味しさを尊重したワインづくりに最適です。 ラ・ドーフィーヌにて現在使用中のアンフォラは以下の3種です。

粘土製アンフォラ – TAVA社
イタリアで三代にわたってセラミックを造り続けているタヴァ家。著名エノロジストやワインメーカーの協力を得て、今では高級ラインのアンフォラ製造へと事業の舵を切っています。 イタリア各地で採取される粘土を原料に、特殊技術を用いて造られるアンフォラ「タヴァ(TAVA)」は、最適なマイクロ・オキシジェネーション(微酸素供給)が得られる熟成容器として高い評価を得ています。

750リットル容量のアンフォラ「タヴァ」を初めて導入したのは3年前。 当初は、木樽で育成・熟成させたワインに、果実の美味しさとテロワール本来の魅力を際立たせたつくりのワインを補足的に混ぜ合わせ、さらにみずみずしい味わいに仕上げる狙いがありました。 その後2019年にはアンフォラで熟成させたワインの美味しさそのものを生かした高級キュヴェが誕生。原料には1946年に植栽されたカベルネ・フランの古株を使って、アンフォラで12ヶ月育成・熟成。単一品種かつオーガニック(bio)での限定生産ワインです。 2021年夏にボトリング予定です!

せっ器製アンフォラ「ゼン」- Vin & Terre 社
Vin & Terre(ヴァン・エ・テール)社は、イタリア産の粘土を原料として用いた工芸製品ラインのアンフォラを多数提案しているフランスの企業です。

2基目として購入した「ゼン(ZEN)」シリーズのアンフォラは1000リットル容量とさらに大型です。 シリカを豊富に含む粘土を原料とする炻器(せっき)製で、低温で焼成されています。「タヴァ」に比べると低多孔性で、マイクロ・オキシジェネーションはひかえめです。その結果、ワインの繊細な部分を尊重した、非常に穏やかな育成・熟成が可能です。
以上の点から、100% カベルネ・フランを使用し12ヶ月にわたって育成・熟成させる高級キュヴェの容器としてふさわしく、ワインの魅力をさらに引き立ててくれると判断しました。 アロマのオーセンティックな魅力をさらに光らせ、同時にミネラル感をワインにもたらします。

炻器(せっき)製アンフォラ「コラリー」- Vin & Terre 社
一番最近導入したアンフォラ「コラリー(CORALIE)」は「ゼン」と同じく素材は炻器(せっき)ですが、900リットル容量とサイズは小さめです。
フェミニンな丸みが特徴的で、現在は白ワインの育成・熟成に使用しています。
将来的には白には木樽を使用せず、このタイプのアンフォラの可能性にかける考えです。ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンのピュアなアロマを存分に引き立たせ、とにかくエレガントな育成・熟成です 2021年は、ラ・ドーフィーヌのボルドー・ブランにとって初の100% アンフォラで熟成されたヴィンテージになる予定です。

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